ご近所トラブル相談とは、ご近所間でトラブルになった時の相談窓口です。しかし例えば消費生活センターのように、消費生活に関わる苦情や相談を一手に引き受けてくれるといった専門の窓口がある訳ではありません。近所のトラブルに応じてくれる幾つかの相談窓口の中から、問題を抱えた当事者が自分の悩みに応じて適宜選ばなくてはならないのです。
近隣のトラブルはその種類も多岐に渡り、扱いも難しいために一括した相談窓口を作ることは難しいのかもしれません。しかしそれだけに需要も多いはずです。近所のことで悩んだ時にすぐに相談できるところがあれば、きっと心強いですよね。しかし残念ながら、近所のトラブルを専門に扱ってくれるような施設は現在のところは存在しないのです。
近所のトラブルを受け付けてくれてくれるとすれば、警察か法律事務所、また市町村役所のうちのどれかということになります。ご近所で困ったことがあれば、このうちのいずれかに相談することになるのですが、内容によって相談窓口も変わってきますし、希望する相談内容によってもどれを選ぶかは違ってきます。
例えばストーキングや不審者に関する相談ならば警察が適当です。警察署へ直接出かけて相談しても構わないのですが、電話ならば緊急用の１１０番ではなく、相談用の＃９１１０番を使いましょう。酷い騒音が続いて困り果てて警察に来てもらいたい場合などは、その騒音がしている時に通報する必要があります。状況によっては相手に注意してもらえますので効果は期待できますが、後々のことを心配してなかなか踏み切れない方もいるようです。
ペットの糞の放置などといった問題になれば、警察よりも役所が適当です。ただし基本的には役所も直接対策に乗り出してくれるという訳ではありません。自治会を通じて看板を設置するといった、間接的な対策になります。しかしこのようなことも含め、解決方法についても様々なアドバイスをしてもらえるので、まずは役所に相談することは被害状況の整理の為にも大きな意味があると言えるでしょう。
ところが弁護士など法律家に相談するとなると、民事訴訟が前提になりますので、それ相応の覚悟が必要になってきます。訴えるとなると証拠集めなど準備も必要ですし、当然ながら費用もかかりますから、よく考えずにいきなり法律家に相談に行くという訳にはいきません。話だけでも聞きたいという場合には、ネットの無料相談を利用したり、また役所で開催している行政相談を利用するのもいい方法です。
近隣の騒音などで悩んでいる場合は、同じ迷惑を受けている近くの人と一緒に、まずは自治会や管理組合に相談するのがいいでしょう。苦情を言いに行くにしても、１人で行くよりは自治会経由の方がマイルドですし、より効果的でもあります。集合住宅では特に騒音の問題は多いのですが、管理人などに相談すると、管理組合を通じて貼紙で注意喚起をしてもらう形になることが多いようです。
近所のトラブル相談の順番としては、近所の人、管理人や大家さん、自治会や管理組合、行政相談というのが一般的な形になります。ご近所のことだけに問題を大きくすることは可能な限り避けるべきだというのが、専門家や当局の共通した見解です。
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