家庭と外には一線を!家族を巻き込まないご近所づきあい

時々雑誌などを見ると「家族ぐるみのおつきあい」なんていう言葉が目につくことがあります。気の合った人同士が家族ぐるみで食事をしたり旅行へ行ったり、とても楽しそうで充実した生活が目に浮かびますよね。実際にそのようなことを実現している人も周囲にいると、羨ましいなと思う方もいるのではないでしょうか。

しかし奥さんがいくらそれを望んでも、ご主人の性格によってはそのようなことを嫌う方もいます。家族でワイワイやるのが好きな方ならばほっておいてもそうなるでしょうが、そうでない方に無理強いは禁物でしょう。

統計がある訳ではありませんから正確な事は分かりませんが、身内でなく友人やご近所で上手に家族ぐるみのつきあいができている人は、決して大多数ではないはずです。反対に家族ぐるみでつきあった結果、トラブルになったり負担になったりという話を耳にすることがあります。

例えば躾けの緩い子供の言動は、厳しい目の家庭から見れば不快なものですし、一緒に遊ばせるのに不安を感じることもあります。同じように叱れればいいのですが、それも出来なかったり、またそうした時に相手の親が気分を害したりといったこともあります。

躾のことだけでなく、子供のことは何かとトラブルの要因になりますよね。例えばよその子が自分の子を叩いたり怪我をさせたりした場合に、加害者側の親の態度がきっかけで親同士の確執に繋がるというのもよく聞く話です。子供のことになるとどの親でも頭に血が上りますから、よその子供のことについては何かと気を遣いますよね。

また金銭感覚にズレがあっても、一緒に遊んだり楽しんだりする際には何かと障害になるでしょう。お金がないのに相手に合わせて無理を続けていると、そのうち家計にも響いてきます。また気安さ故の心ない発言に傷つき、それが度重なってつきあいを止めることになったという話も聞きます。一対一の関係ならば自分のことだけで済みますが、家族ぐるみだと子供同士は仲が良かったりということもありますので、不快さをこらえてつきあいを続けている方もおられるようです。それも辛いものですよね。

このように、家族ぐるみのつきあいが理想的に続くことはむしろ稀で、なかなか難しいのだということがよく分かります。ママ同士が仲良くなっても、無理に家族ぐるみのつきあいをすることはありませんし、誘われてもさりげなく断る方が無難かもしれません。特にご近所で家族ぐるみでトラブルになった場合、当分は針のむしろになってしまいますよ。

子供同士が仲良くても、お母さん同士は挨拶程度のつきあいしかない場合もよくありますよね。子供が仲良くできても、お母さん同士が仲良くできるとは限りませんし、その必要もありません。家族ぐるみとなると、子供とその兄弟、お母さんとお父さんという複数の組み合わせになりますから、仲良くできるのは極めて稀な話だと思った方がいいでしょう。もしも今そのようなつきあいが出来ているのだとしたら、それはとてもラッキーなことだと言えます。

ご近所同士では、奥さん同士のつきあいを家族ぐるみに発展させることは避けた方が無難でしょう。もしもご主人がそういうことの好きなタイプの方ならば、主導権は完全にご主人に任せて裏方に徹するのが上手くいくコツですよ。