それはヤメて〜!育児センスの違いにどう対処するか?

ベテランママさんからの子育てアドバイスも迷惑ですが、子どもに勝手にお菓子などを食べさせてしまう人も困りものです。悪意はなく全くの親切心からだけに、断るのもひと苦労しますよね。食べる物にはそれぞれの家庭独特のこだわりや考え方がありますし、アレルギーなど健康に関わる問題もありますから、最近はよその家庭の子どもに不用意に食べ物を与えないことが一般的になっています。

しかし高齢の方などは、そのようなことに全く無頓着な方もおられます。アレルギーすら単なるワガママの一種のように誤解している方も少なくありませんから、理解してもらうのはひと苦労ですよね。しかし場合によっては命に関わることだってありますから、よく説明した上で理解してもらわなくてはなりません。

また宗教上の理由で特定のものが食べられない子どもたちもいるでしょう。例えばイスラム教の人は豚肉を食べませんが、お肉だけではなく豚に由来する製品、例えばゼラチンの入ったお菓子なども食べることができないのです。うっかり食べると天国へ行けなくなると信じているのですから、アレルギーのように直接身体に影響が出る訳ではないものの、当人にとっては命に関わる重大事です。これを理解してもらうのは、ひょっとしたらアレルギー以上に困難なことかもしれませんね。

そこまでの問題ではないにしても、添加物に無頓着な人や清潔の概念の異なる方は、ご近所に数多くいると思って間違いありません。これは体験談なのですが、子供を可愛がってくれる近所のお婆ちゃんが、汚い手でお菓子を口に入れてくれるのを見て「それはヤメて〜!」と叫びたくなったという話を聞いたことがあります。こういう時はどのように対処すればいいのでしょうか。やはり抗議するべきでしょうか?それとも黙って我慢しますか?

しかし家庭でいくら食べ物を厳選していても、一歩外に出ればそれを守り続けるのはかなり難しいものです。例えば外食すれば、その調理方法や素材の出所まで追求することはできません。今後大きくなって子供が勝手に買い食いするようになると、親が口出しするにも限界があります。食べるなというと余計に食べたがるという悪影響にもなりかねません。

しかしアレルギーや宗教上の理由で食べられないものは、ご近所の方にも説明して理解してもらうしかありません。これは先に述べた理由からも、命にかかわる重大事だからです。しかしそれ以外で防ぎようがないものについては、ある程度は目を瞑るということもご近所づきあいでは必要かもしれませんよ。

家庭ではお母さんが自分の基準で不潔や清潔、安全や危険を自由に峻別することができますが、外ではそういう訳にもいきません。ご主人は家庭では奥さんの基準に従っていますが、お姑さんの基準はまた違いますよね。ご主人の実家に行けば、ご主人やお子さん、自分自身もお姑さんの基準で我慢するしかないはずです。

このように自分の家族や自分自身ですら、思い通りの基準を押し通すことができるのはほんの一時期に過ぎません。自分だけが正しいと思い込みたい気持ちは、こういうところから少しずつほぐしていく方がいいでしょう。そうしておけばある程度の年齢になったとき、頭の堅いガチガチの女性にならずに済みますよ。